逆光で撮ると、失敗しますよね。いつも逆光は避けて撮影しています。
逆光を避けるなんてもったいない!逆光こそ「何気ない風景」を「ドラマチック」にしてくれる魔法のスパイスなんです。
ブロガー自己紹介
この記事を書いている、フリーカメラマンのユキカです。
初心者一眼レフを買って3年でプロに転身。子供・家族・プロフィール写真撮影は年間100件以上。
ネットショップ・店舗向けのファッション雑貨や料理写真の撮影経験もあり。
最近は、起業家・フリーランス向けに写真撮影とホームページ制作や更新のサポートも行っています。
写真は逆光で撮ると、とてもドラマチックに仕上がること、ご存じでしょうか?
逆光はNGだと思われがち。カメラまかせの設定、つまり「オート」で撮ると、顔が暗くなって残念な写真になってしまいます。
でも明るさを調整すれば、逆光の写真はとても魅力的です。私がFacebookに投稿した写真のなかでも、逆光で撮ったものにはたくさんのいいねをいただきました。
プロカメラマンが人物を撮る時も、順光を避けて逆光で撮るの基本です!
今回は、逆光写真の魅力と撮り方のコツについて詳しくお話ししていきましょう。
逆光の魅力を写真と一緒に解説
逆光の写真には、いろいろな特徴があります。ひとつづつ詳しく説明しながら見ていきましょう。
ふちが光って被写体が際立つ
逆光撮影では、被写体のポジションはカメラと光の間です。
カメラの位置からだと、被写体の後ろから光があたるので、ふちに光が透けて見えます。輪郭がキラキラと光ってくっきりと浮かび上がり、主役がより際立つ写真に仕上がります。
「ゴースト」と呼ばれる光の反射が写るのも逆光の特徴ですね。
人物やペットを撮るときも、逆光がおすすめです。
逆光で撮影することで輪郭の髪の毛や毛並みがキラキラと光ります。
被写体がより輝いて見えるのが逆光の魅力。順光で撮るよりドラマチックな雰囲気が出ます。
「白とび」や「強い影」をふせいで被写体を忠実に描写
天気が良い日に屋外で撮影をすると、光が当たり過ぎることがあります。
この親子写真。太陽は、子供の後ろ側のやや奥にあります。つまり、パパにとっては順光で、子供にとっては逆光です。
パパの顔には光が強くあたっているため、頬や額のあたりが「白とび」しています。また、鼻の影が手前にくっきりと出てしまっています。
一方、子供にとっては逆光なので、白とびもなく、強い影もできていません。
この一枚の写真から、順光と逆光でどれくらい違うのかが、よく分かりますね。細部まできちんと写したい場合は、逆光で撮影するのがおすすめなのです。
撮られる人がまぶしくない(目が細くならない)
順光で撮る場合、写真に写る人の目に太陽が入って、眩しいことがあります。
人は眩しいと感じると目を細めます。これではいい表情は撮れません。
写る人には太陽を背にして立ってもらい、逆光で撮影することがおすすめ。眩しさを感じるこがないので、良い表情になった瞬間をねらってシャッターを切っていきましょう。
透過光を使うとやわらかい雰囲気が表現できる
空からの光に対して、木の下から撮影すると、逆光のシチュエーションです。
薄い葉っぱや花びらなど、薄いものを逆光で撮影すると、光を透過して透き通っているように見えます。葉っぱの柔らかさや、繊細な感じが伝わりますね。
透けた光を「透過光」といいます。
透過光を利用することで、あたたかみのある、やわらかい雰囲気の写真を撮ることができるんです。
シルエットで表現する印象的な写真に
逆光写真の得意技のひとつ、シルエット写真。
これは、廃線のトンネルで撮りました。中は真っ暗なので、使えるのはトンネルの外の光のみ。分かりやすい逆光のシチュエーションです。
トンネルの外の明るさに合わせることで、人物がシルエットになりました。
こんな風にシルエットで表現することで、人物の動きやポーズに目が行きますね。表情や服装が分からない分、見る人の想像がふくらみます。
あえて全てを写さないことで、印象の強い写真にするというのも写真のテクニックのひとつなのです。
色みが変わって逆光ならではの雰囲気になる
夕方、太陽が沈みかけている時間帯に逆光で撮ると、カラーフィルターを付けたかのように、写真がオレンジ色っぽくなります。
自分の目で見た色と異なりますが、それが逆光ならでは。
夕方らしい光の色が独特の雰囲気を演出し、ドラマチックな写真に仕上げてくれます。
逆光での撮り方のコツ
逆光で撮影すること自体は難しいことではありません。ただ、気を付けたいポイントが2つありますので、それについてお話ししていきましょう。
太陽を見ないように注意する
逆光にカメラを構える場合、フレームに太陽が入っても太陽を見ないように注意することが大切です。
カメラのレンズ越しでは太陽を拡大してみることになり、より強い光が目に入ります。直視すると、眼にダメージを受けることもあります。
太陽を撮影する際は直視しないようくれぐれも注意しましょう。
液晶パネルを見ながら撮ることで、そのリスクを回避できますよ!
露出補正で写真のイメージを調整
カメラをいつもと同じ設定のまま逆光で撮ると、被写体が暗くなることがあります。
これ、カメラが背景の明るさに影響を受けることが原因です。面積の広い背景部分を基準にしてカメラが明るさを調整すると、主役が暗くなってしまいます。
背景が明るい分、主役のお花が余計に暗く見えてしまいますね。
逆光で撮る場合は、露出をプラス側に補整しましょう。
「白とび」しているところがあってもいいと思います。それも逆光ならではの表現です。
明るさは好みですが、個人的にはプラス1からプラス2くらい思い切り明るくするのがおすすめ。
明るくするほど、幻想的な写真に仕上がります。
まとめ|逆光の魅力と撮影のコツ
ここまで、逆光写真の魅力を6つご紹介してきました。
- ふちが光って被写体が際立つ
- 「白とび」や「強い影」をふせいで被写体を忠実に描写
- 撮られる人がまぶしくない(目が細くならない)
- 透過光でやわらかい雰囲気を表現できる
- シルエットで表現する印象的な写真に
- 色みが変わって逆光ならではの雰囲気に
その魅力を踏まえて、太陽を見ないように気を付けながら、露出を明るめに調整して撮影するだけ。簡単ですね。
順光から逆光に変えるだけですが、撮り比べてみると一目瞭然。写真の印象はがらりと変わります。
光の向きを意識することで、表現の幅が広がりますのでぜひ挑戦してみてください。
ドラマチックな逆光写真は見た人の印象に強く残ります。
そんなインパクトのある写真を活用して、お客様の心をつかんでいきましょう。