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【カメラ初心者必見】撮影モードを使い分けて失敗を減らそう|Avモード・Tvモードの使い方

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こんにちは。フリーカメラマンのユキカです。

あなたは写真を撮るとき、どの撮影モードを使っていますか?

一眼レフカメラ/ミラーレスカメラだけど、オートで撮っているという方も多いと思います。

そこで今回は、そんな方に向けて、オートモードを卒業し、撮影モードを使いこなして、一眼レフカメラ・ミラーレスカメラをもっともっと楽しみましょう!というご提案です。

今回ご紹介するのは、AvモードとTvモードのふたつですが、特殊なケースを除き、基本の撮影は「Avモード(Aモード)」を使います。

これまでオートでしか使っていない人でも、Avモード・Tvモードが使えるように、詳しく説明します。

撮影モードを変えると、さまざまな撮影に対応できます。その結果、自分の撮りたい写真に近づくことができて、写真を撮ることがぐんと楽しくなりますよ。

ではさっそく、撮影モードについて説明していきましょう。

主な撮影モードとは?

撮影モードの設定方法

撮影モードとは、カメラの上部にある「モードダイヤル」を回転させ、設定するのが一般的です。

モードダイヤル
写真(6D Mark2)のタイプは、真ん中のボタンを押しながらまわします

撮影モードの種類

次に、撮影モードの種類を確認していきましょう。

私が使用しているキヤノンと、ニコン・ソニーでは呼び方が微妙に違いますが、モード毎の仕組みは同じです。

撮影モード詳細
AUTOオート
全てカメラまかせで撮影する
Pモードプログラムオート
明るさを設定して撮影する。
Avモード(Aモード)絞り優先
絞りと露出補正を設定して撮影する。シャッタースピードはカメラまかせ。
Tvモード(Sモード)シャッタースピード優先
シャッタースピードと露出補正を設定して撮影する。絞りはカメラまかせ。
Mモードマニュアル
絞り・シャッタースピードの両方を設定して撮影する。明るさはISO感度で調整。
※()内はニコン・ソニーの名称。メーカーによって呼び方が異なります

今回は、上記のなかから「Avモード」と「Tvモード」について詳しく説明していきます。

Avモード(Aモード)は「ぼかし具合」を決めて撮る方法

Avモードとは、「絞り優先モード」と呼ばれます。絞り(F値)を設定することでぼかし具合を決めて、撮影するモードです。

どんなシーンでAvモードを使うの?

一般的な撮影で最もおすすめなのが、Avモードです。

こどもの写真を撮るとき、美味しそうなケーキを撮るとき、旅行先で見た美しい風景を撮るとき、Avモードがおすすめ

屋外でも室内でも、一般的な明るい環境で、動きが速いものを撮るわけでなければ、AvモードでOKです。

Avモードを使わないのはどんな時だろう?

例えば…こんな時です。
暗い室内や夜の屋外(例:暗い室内でバースデーケーキのろうそくを消すシーン、夜景・花火の撮影)
動きが速いものを撮るとき(例:運動会で走るこども、走っている車など)

Avモードの設定方法は?

モードダイヤルを回して「Av」にセットします。

モードダイヤル

カメラ背面の液晶には、絞り優先モードの説明が表示されます。「OK」を押すと…

Avモード

このような画面が表示されます▼

Avモード設定画面

Avモードでは、ぼかし具合をコントロールする絞り(F値)と明るさ(露出補正)を決めて撮影します。

ISO感度はオートにするのがおすすめです。

明るさの調整はお好みで決めればOKですが、絞り(F値)はいくつにしたらいいのでしょうか。

これについて、詳しく説明していきましょう。

絞り(F値)とは?

絞りのイメージ

絞りとは、レンズから入る光の量を調整する部分「F値」という数値で表されます

F値の幅、つまり最小値と最大値は、レンズによって異なります。

標準ズームレンズの場合は、F4からF22くらいが一般的です。ちなみに単焦点レンズでは、最小のF値がF1.8やF2.8というものが多いです。

絞りを変えることで、明るさとぼけ具合が変わります

明るさは露出補正で調整するため、ここではふれません。

どれくらいぼかしたいかによって絞り具合(F値)を決めていきましょう

標準ズームレンズは最小のF値に設定しよう

どれくらいぼかしたいかでF値を決める、とお伝えしましたが、最初は「どれくらいぼかしたらいいのか?」が分からないかもしれません。

標準ズームレンズを使う場合、基本的には最小値のF4.0やF5.6でOKだと思います。最初はそれで撮っていきましょう。

F値を大きくするときってどんな時?

では、F値を大きくするのはどんな時でしょうか?

例えば、何人かで記念撮影をするときです。

例えば、Aさん、Bさん…、Gさんの7人で記念写真を撮るとします。

中央のDさんでピント合わせをした場合、カメラから同じ距離の場所だけピントが合うので、中央から遠い人ほどピントが合いにくくなります。

被写界深度とは
▲ピントが合う範囲のイメージ

F値が小さいとぼけやすいとお伝えしましたが、これはつまり、ピントの合う範囲(前後の距離幅)が狭いということ。

絞りをF5.6で撮る場合、ピントの合う範囲は青い部分なので、中央の3人(Cさん・Dさん・Eさん)はくっきりと写りますが、その他の4名(Aさん・Bさん・Fさん・Gさん)は青の部分から外れているので、ピントが合わずにぼけてしまいます。

そこでもう少し絞って、F値を大きくします。すると、ピントの合う範囲(前後の距離幅)が広くなっていきます。

F9.0にするとピントが合う範囲が赤色に広がるので、7人全員にピントが合います。

この状況ではFを9.0まで絞り、全員がくっきりと写るように撮っていきましょう。

このピントが合う前後の距離幅のことを『被写界深度』と言います。

広角で風景写真を撮るときなども、F値を大きくします。F8~11くらいが目安にするといいと言われます。

旅先で有名な建物の前で撮影するときも、人物と建物をどちらもはっきり写すために、F値を大きくして撮っていきましょう。

Tvモード(Sモード)は動きを止めて撮る/わざとブレさせて撮る方法

どんなシーンでTvモードを使うの?

屋外でも室内でも普通に明るい環境で、動きが速いものでなければ、AvモードでOKです、と先ほどお話ししました。

なので、「暗い環境での撮影」や「動きが速いものの撮影」ではTvモードを使用します。

暗い環境というのは、例えば夜景の撮影や花火の撮影。

動きが速いものというのは、運動会の撮影や走っている車を撮る場合などが挙げられます。

Tvモードの設定方法は?

モードダイヤルを回して「Tv」にセットします。

モードダイヤル

カメラ背面の液晶には、絞り優先モードの説明が表示されるので、「OK」を押します。

Tvモード説明

このような画面が表示されます▼

Tvモード設定画面

Tvモードでは、被写体の写し方を決めるシャッタースピードと明るさ(露出補正)を設定して撮影します。

ISO感度はひとまずオートにしておきましょう。

では、シャッタースピードはいくつにしたらいいのでしょうか?

これについて、説明していきます。

シャッタースピードはどうやって決める?目安は?

シャッタースピード設定画面

動きを止めて撮影する場合、シャッタースピードは撮るもの(被写体)によって変わります。

動きの速いものを撮るならシャッタースピードを速く、一方で暗い場所での撮影や、わざとブレさせて撮る場合は、遅いシャッタースピードにします。

シャッタースピードの目安

シャッタースピード速い/遅い撮影するシーン
1/4000~1/1000すごく速い運動会(かけっこ)・ペット・野鳥・電車・車
1/1000~1/250速い運動会(かけっこ以外)・子供・室内スポーツ
1/250~1/60ふつう一般的な撮影 被写体がブレる可能性もある
1/60~1/2遅い夕方の風景・わざとブレさせる撮り方・流し撮り ※三脚使うこともある
1秒~すごく遅い夜景・花火・星空 ※三脚必須

動きを止めてブレないように撮るシャッタースピード

動物撮影は高速シャッター
シャッタースピード 1/500秒

早く動く被写体をブレないように撮るには、速いシャッタースピードを設定していきます。

例えば子供の運動会では、Tvモードを選択し、シャッタースピード1/1000秒程度に設定しましょう。

ペットを撮る時は1/500秒以上を目安にするのがおすすめ。プロのスポーツ選手や野鳥など、さらに動きの速いものを撮る場合はシャッタースピードを1/1000秒以上にする場合もあります。

一度撮ってみて、画像を拡大して確認し、ブレている場合はさらにシャッタースピードを上げて撮っていきましょう。

遅いシャッターで動きを表現する「流し撮り」

次は動きを写真に写す方法をご紹介します。

ここでは、動きを表現する「流し撮り」という撮り方についてお話ししていきます。

シャッタースピード 1/30秒

流し撮りとは、被写体の動きに合わせてカメラを動かしながら撮影し、背景をブレさせてスピード感を演出する手法です。

CANON IMAGE GATEWAY フォトいろは

シャッタスピードを遅くして、被写体を追いかけながら被写体の動きと同じ方向へカメラを動かすことで、意図的に手ブレを起こします。その結果、被写体はブレずに背景だけがブレた写真が撮れます。これが流し撮りです。

車や電車などの乗り物のほか、走る人間を流し撮りすることもあります。あえて背景をぶらすことで、動きを表現します。

流し撮りもTvモードを選び、遅めのシャッタースピードを設定して撮影します。

シャッタースピードが速すぎると背景があまりぶれず、流し撮りの雰囲気がでません。逆にシャッタースピードを遅くしすぎると、主役にピントを合わせるのが難しくなります。

何度か試しながら、ちょうどいいシャッタースピードを見極めていきましょう。

1/100秒くらいからはじめて、少しずつ遅くしながら挑戦していくのがおすすめです!

超低速シャッターで光の流れを写し取る「花火」

シャッタースピード 15秒

花火はさらに遅いシャッタースピードで撮影します。

花火の光が落ちていく動きを写し撮るので、光が線として記録されます。言い換えると、花火という被写体のブレ(動き)を写しているということなんです。

ちなみにこの写真はサーキットで撮ったものですが、下の方に写っている赤や緑の線は、通過した車の光です。暗いので車体は写りませんが、ヘッドライトとテールライトが線となって写りました。

この写真は15秒ですが、もっと長くシャッターを開けておくことも可能です。

シャッターを開けている間に時間差で打ち上がった花火が、まるで同時にあがったように写真に記録されます。

花火の撮影では三脚が必要です。また、本格的に撮る場合は、Tvモードではなく、バルブモードを使います。

まとめ|一般的な撮影ではAvモード、動きの速いものや被写体の動きを記録するのはTvモード

いかがでしたでしょうか?

今回は撮影モードの種類のご紹介と、AvモードとTvモードの使い方についてお話ししました。

【まとめ】

  • Avモードはぼかし具合を決めて撮る方法
  • 標準レンズは絞り(F値)を最小に
  • 複数人の記念撮影や建物と一緒に写る写真はF値を大きく(F7.1~F11を目安)
  • Tvモードは被写体の動きを止めて撮る/被写体の動きを写す方法
  • 流し撮りや花火撮影はシャッタースピードを調整しながら撮る

この記事を読んだ方は、もうオートモードを卒業できますね。

これからはAvモードを使ってぼけ具合をコントロールしたり、Tvモードでシャッタースピードを選びながら撮影してみましょう。

私は単焦点レンズを買って背景がふんわりぼけた写真を撮り始めてから、写真が楽しくて仕方なくなりましたが、そんな単焦点レンズの魅力を味わえるのも、Avモードを使って撮るからこそ、なんです。

これからいろんなレンズを使いこなすためにも、この機会にオートモードを卒業し、AvモードやTvモードにチャレンジしていきましょう。

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