「料理の写真がおいしそうに撮れない!」と悩んでいませんか?
カフェで出てきたランチプレート。写真に撮ってSNSにアップしたいけど、全然ステキに撮れません…
料理はとても身近な被写体。なのに、うまく撮れなくて難しいと感じている方、多いと思います。
そこで、今回のテーマは『料理写真を美味しそうに撮るコツ』です。
ブロガー自己紹介
この記事を書いている、フリーカメラマンのユキカです。
初心者一眼レフを買って3年でプロに転身。子供・家族・プロフィール写真撮影は年間100件以上。
ネットショップ・店舗向けのファッション雑貨や料理写真の撮影経験もあり。
最近は、起業家・フリーランス向けに写真撮影とホームページ制作や更新のサポートも行っています。
ステキな撮り方をマスターすれば、SNSでもどんどん紹介できるようになりますよ。
それではさっそく、説明していきましょう。
料理写真は光が命!明るい場所を選んで撮ろう
写真は光が命。料理写真は特にです。どんなに美しく盛り付けられたお料理も、明るい場所でないとおいしそうに撮れません。
だから、レストランでは座席選びがとても大切。明るさが写真のカギを握るので、光が降り注ぐ窓際のテーブルを選びましょう。
これは自宅で写真を撮る時も同じです。窓の近くで自然光が入る昼間の時間帯に撮るのがポイントです。
暗い場所や夜の時間帯に撮る場合はライティングの機材が必要です。
料理写真は「窓際」で「明るい時間」に撮影するのが基本だと心得ましょう。
料理写真は「ツヤ」や「ゆげ」でシズル感を出す
料理写真では「シズル感が大事」だとよく言われます。
『シズル感とは、匂いや音が伝わりそうな、思わず食欲が刺激される臨場感がある演出』
macaroniカメラマンが教える「シズル感」溢れる写真の撮り方
「シズル感」とは、料理写真の撮影現場でよく聞かれる言葉で、料理がおいしそうに見える演出のことです。
例えば、ソースや野菜の『ツヤ』だったり。
ラーメンの『ゆげ』だったり。
そんなディテールを上手に見せることで、おいしさが伝わる写真に仕上がります。写真にシズル感が出ているかどうか、確認しながら撮影していきましょう。
シズル感のある写真に仕上げるには、光の向きとカメラアングルがカギを握ります。
では次に、美味しそうに撮るための光の向きについて説明していきましょう。
料理写真は「逆光」または「半逆光」で撮ろう
お料理を撮影する時は、「逆光」か「半逆光」がおすすめです。
逆光で撮影する
グルメハンバーガーのお店で出ていたハンバーガープレートを逆光で撮りました。奥に窓があって、手前に向かって光がさしています。
おいしそうですよね。パンや野菜、ケチャップの表面のツヤがキラリと光ることで、みずみずしさが伝わり、おいしそうに見えるのです。
そしておいしそうに見えるこの『ツヤ』は、逆光で撮ることでより際立つのです。
また、逆光では被写体の背景が明るく撮れるのもポイントです。背景が明るいと、写真全体の印象も明るくなり、楽しそうな雰囲気もプラスされます。
ただし、逆光で撮影するとき、忘れてはいけないのが露出補正です。背景の明るさに引っ張られて主役が暗くなりがちなので、プラス補整で明るめに設定するようにしましょう。
半逆光で撮影する
二枚目の写真はグリルチキンのランチプレート。カフェレストランの窓際の席にて、半逆光で撮影しました。
半逆光とは、斜め後ろから光がきている状態のこと。光の方向は、影ができている角度で確認できますよ。
逆光のときと同様に、キラリと光るツヤが美味しそうに見せるポイント。半逆光もまた、ツヤが際立つ光です。
肉やソースにツヤが出ていていますね。後ろに置かれたグラスの玉ぼけもいい雰囲気を醸し出しています。
この写真は露出をやや抑えて撮影しました。明る過ぎない程度に調整したことで、チキンの焦げ目が引き立っていますね。
アンティークテイストのお店に合わせた、シックな雰囲気の写真が撮れました。
順光では主役の正面が『白とび』する
料理写真には逆光や半逆光が適しているとお話ししましたが、なぜ順光はダメなのでしょうか?
その理由は、正面に光があたり過ぎて、ディテールが表現できなくなるからです。
順光で撮ったカレーの写真です。露出は適正(=ちょうど良い明るさ)ですが、よく見るとごはんの一部が『白とび』(真っ白になる状態)しています。
極端な順光と言えば、フラッシュを使った状態です。フラッシュの光は強力なので、正面部分の影がすべて消えます。のっぺりとしてしまい、美味しそうな雰囲気が伝わりません。
暗いなと感じても、フラッシュを使って撮影するのはやめましょう。
料理写真の基本アングルは斜め45度
次に、お料理が美味しそうに見えるアングルについて説明していきましょう。
料理写真を撮る場合、斜め45度から撮るのが基本パターンです。普段、私たちが料理を見ている角度に近いので、このアングルがいいとされています。
テーブルの真上から撮るのもおすすめです。真上からのアングルを真俯瞰(まふかん)と言います。
これはテーブルフォトでよく見かけるアングル。これもおしゃれな雰囲気に仕上がるおすすめの撮り方です。
ただ、このどちらかで撮ればOKというわけではありません。アングルに正解はないのです。
厚みを強調したいステーキや、断面を見せたいケーキ、料理のゆげを見せたいときなどは、少し低い位置から撮影するのがおすすめです。
料理の特徴を捉えて、どのアングルがベストなのかを判断し、臨機応変に対応していきましょう。
一品料理は左右どちらかに寄せる
一皿の料理を撮る時は、料理を真ん中に置かず、左右どちらかに寄せるのがおすすめです。
被写体を真ん中に据えて撮る構図を『日の丸構図』と言いますが、カメラマンの間では敬遠されることが多い構図です。
日の丸構図が絶対にダメでないのですが、説明的な印象をあたえ、面白みに欠ける写真になりがちです。
お皿の端が少しフレームアウトしても問題ありません。少し端を切ることで、むしろカッコいい雰囲気の写真に仕上がります。
アングルや構図は、いろんなアレンジをしながら、素敵に見える撮り方を見つけていきましょう。
寄り過ぎはNG!少し離れてズームで撮ろう
料理写真に限らずですが、被写体の近くで広い範囲を写そうとすると、広角での撮影となり、写真がゆがみます。
ゆがみがでた結果、個々のお皿が外を向いたように見えます。またお皿の間が強調されて間延びした印象を与えます。
写真にゆがみがでないようにするには、レンズの望遠側を使うのがポイント。被写体からできるだけ遠いところでカメラを構えましょう。
とはいってもレストランの店内では、可能な範囲内で椅子を後ろに下げ、座った状態でできる限り遠い位置から撮ります。
レストランではマナーをわきまえ、周りに迷惑がかからない範囲で撮影することも心掛けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は料理を美味しそうに撮るコツ6つについて説明してきました。
料理を美味しそうに撮るコツ6つ
- 料理写真は明るい場所を選んで撮ろう
- 「ツヤ」や「ゆげ」でシズル感を出そう
- 「逆光」または「半逆光」で撮ろう
- 料理写真の基本アングルは斜め45度
- 日の丸構図にならないよう左右どちらかに寄せる
- 寄り過ぎないよう、少し離れてズームで撮ろう
一眼レフカメラをベースに説明をしていますが、考え方はスマホカメラでも同じです。
また、料理写真には単焦点レンズもおすすめです。単焦点レンズを使えば、背景がふんわりぼけた明るい写真が簡単に撮れます。
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こちらも参考にしてみてくださいね。
今回ご紹介した6つのポイントさえ押さえれば、料理写真は決して難しくありませんよ。さっそく試して、美味しそうな料理写真をどんどん撮ってみてくださいね。